筋膜とは……
浅筋膜は、真皮の下にある結合組織で、編み目のようなコラーゲン繊維と弾力のあるエラスチンの疎生(荒い)結合組織です。皮膚や脂肪を筋肉にくっつけ、身体を1つにまとめています。
優しい圧でゆるめることができます。
深筋膜はすべての筋群を覆う結合組織で、腱膜筋膜と筋外膜があります。
筋外膜は筋肉を包んで覆っている膜で、
腱膜筋膜は筋外膜の上にあって、全身を関節まで覆って、全身を包んでいます。
腱膜筋膜は3層構造の密生結合組織でできていて、その間にヒアルロン酸たっぷりの疎生結合組織があります。
3枚の密生結合組織はそれぞれ向きが違うので、水とヒアルロン酸を介して滑り合って、いろいろな方向に動くことができます。とても柔軟で、身体の動きに合わせて伸縮します。
しかし、同じ姿勢で動かなかったり、偏った動きばかりしていると水とヒアルロン酸が不足して、硬くなって、筋膜がひっぱられてはりついて、密になっているところと引っ張られているところができて、動きが制限されたり、痛みが生じたりします。

筋膜リリースとは……
身体の浅筋膜から深筋膜までアプローチできる施術です。
浅筋膜には優しい圧でリリースすることによって免疫アップ、セルライト・脂肪の軽減、リンパを流してむくみ解消、痩身、保湿などの効果が期待できます。
深筋膜をアプローチすると中の筋肉も緩みます。筋肉より筋膜の方が自由神経終末の10倍の感覚受容器があるので、深筋膜のリリースは強めの痛みが生じます。筋膜リリースしたところは身体を動かしても痛くはないですが、触ると痛いです。48時間でヒアルロニダーゼという酵素が出て回復するので、筋肉の揉み返しとは違います。
圧を加え、炎症をおこしてヒアルロニダーゼという酵素を出して全身の筋膜の硬直やねじれ、ゆがみを多方向に解きほぐす施術です。ゆっくりとしたストロークと深い圧でアプローチすることで、通常のマッサージでは届かない深層の筋肉や筋膜の痛みやこりも、嫌な痛みを与えることなく、緩めることができます。
身体全体を覆う筋膜の動きが悪くなると、思わぬところに影響を与える場合があります。痛みを感じるのが一部分でも、筋膜リリースによって根本的な解消につながります。
デスクワークなどでずっと同じ姿勢をする方はプロの施術者の手で定期的に筋膜のはりつきをほぐして姿勢のゆがみを整える必要があります。
筋膜の癒着を剥がすことで、肩こり、四十肩、五十肩、腰痛、股関節痛、膝痛、自律神経などの心身の不調や痛みを根本的に改善に導くことができます。
